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アラブ首長国連邦(UAE)、宇宙センターの2021-2031年戦略を発表

P20200928 Mars.jpg2020年9月26日、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド・ビン・ラシッド宇宙センター(MBRSC、ドバイ)は2021-2031年の10年戦略を発表し、ドバイ首長でもあるムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥームUAE副大統領に提出した。

同戦略はUAEの国際的競争力と国内の宇宙産業の戦略的協力の強化を目標としている。また宇宙探査力、宇宙技術力、宇宙に関わるその他産業の力が新しい段階に進むことも狙っている。


同戦略にはUAEの火星探査プロジェクトであるMars 2117戦略、EAU宇宙飛行士プログラム、衛星プログラム、宇宙産業の持続性への努力が含まれている。

Mars 2117戦略は2117年には火星に人も居住できる火星サイエンス・シティを建設しようという計画で、そのために必要な技術、知識を得るために開発や教育、協力などを強化していこうというものである。

またその一環として火星無人探査機Hopeが2020年7月、H-IIAロケット42号機によって打ち上げられている。一方宇宙探査分野では、2024年には月探査機を打ち上げる計画も挙げられている。

衛星プログラムはUAE内の宇宙産業の強化を狙っており、衛星開発およびDubaïSat-4、KhalifaSat、Mezn SatなどのUAEの衛星が取得するデータの処理・提供における国内産業の専門能力を高める支援にも力を入れていくとのこと。

Mezn Satはカリファ大学のキューブサットで温室効果ガスのモニタリングを行う。まさに今(2020年9月末)、ロシアのプレセツク宇宙センターからソユーズロケットで打ち上げられることになっている。




ソース:Emirates News Agency(26/09/2020、28/09/2020)、UAESAのMars 2117のサイト





文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)

No:N20200928-01