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日仏宇宙協力:JAXAとCNESのトップが進捗確認ミーティング

P20201023 JPFR.jpg2020年10月22日、仏国立宇宙研究センター(CNES)のルガル総裁とJAXAの山川理事長はオンラインで会談し、両機関の協力について進捗確認をした。

* JAXAも自身のサイトでこの件を伝えるかもしれませんが、ここではCNESの発表からの情報を挙げておきます。

会談ではまず複数の太陽系探査ミッションに両国が貢献していると話された。

探査・科学部門では、CNESはJAXAと共に、2020年12月5日にはやぶさ2がRyuguリュウグウから地球に持ち帰るサンプルの分析を行うことになっている。CNESのエンジニアと宇宙天文物理学研究所(仏:IAS)の研究者らはJAXA地球外試料キュレーションセンター(ESCuC)に迎え入れられ業務を行う予定。

またフランスは火星の月のフォボスからのサンプルリターンを目指す日本の火星衛星探査計画(MMX)に協力している。両機関のトップはMMXプログラムが順調に進んでいることを確認した。

さらにCNESはJAXAの招待を受け日本の宇宙マイクロ波背景放射を観測する宇宙望遠鏡LiteBIRDプログラムにも参加している。このプログラムのためCNESは欧州のチームと共に中高周波望遠鏡(MHFT)を開発・提供する。

そしてルガルCNES総裁は、CNESとフランスの科学界が、JAXAと日本国立天文台が進める太陽研究のSolar-CミッションにJAXAの依頼によって参加することに大いに関心をもっていると強調した。

一方輸送系では、CNES、JAXAおよびドイツ航空宇宙センター(DLR)が開発に取り組んでいるCALLISTOプログラムが順調に進んでいることを喜んだ。

最後に両トップは、日仏協力を構成する項目全てを進めて行くために、2021年にフランスにて日仏宇宙協力の全般を話す第3回会談をフランスで行うことに言及した。また両者は、コロナ禍で複雑な状況にも関わらず、両機関の協力が活力をもって進められていることを喜んだ。


ソース:CNES(22/10/2020)

文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)

No:N20201023-01