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小型宇宙機ミッション・サービス(SSMS)実証のヴェガ・ロケットは9月1日打上げ予定

P20200819 Vega SSMS.jpg2020年9月1日、ギアナ宇宙センター(CSG)でヴェガ・ロケットの打上げが行われることになった(フライト番号VV16)。VV16は当初2020年6月18日に実施される予定だったが、天候不順で延期となっていた。

今回のヴェガの打上げでは小型宇宙機ミッション・サービス(SSMS)の実証が行われる。SSMSはヴェガを用いて複数の小型衛星打上げを提供するサービスで、ESAが指揮をとりアヴィオ社らメーカや、アリアンスペース社が開発・導入を進めてきた。1 kgのキューブサットから500kgの小型衛星を安全に収納し放出できる。

従来キューブサットなど小さな衛星は、より大きな主要衛星の打上げの機会にピギーバックの形で打上げが行われるのが典型的であった。そのため打上げロケットの選択、タイミングが限られていた。しかしSSMSの導入により小型衛星同士で相乗りが可能になり、また打上げコストも分担できるので、このような衛星にもより多くの打上げ機会を提供することができる。

VV16ではSSMSを用いて53機の衛星が打上げられる。その中には衛星を用いた船舶自動認識システム(SAT-AIS)のためのESAILも見られる。ESAILはESAとLuxSpaceの共同プロジェクトで、既存の陸地ベースの船舶自動認識システム(AIS)に加え、小型衛星を用いることで海洋交通のモニタリングを拡張しよういう意図で進められている。



ソース:ESA(17/08/2020、SSMSの紹介ページ、ESAILの紹介ページ)、アリアンスペース(15/08/2020)

文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)

No:N20200819-01