posted: 2019/05/22
update: 2019/05/22
2019年5月20日、アリアンスペース社はスペインのSEOSat(Spanish Earth Observation SATellite)/Ingenioの打上げを受注した。用いるのはヴェガロケット。同衛星はスペインの産業技術開発センター(CDIT)の地球観測衛星で、このプロジェクトはスペインの宇宙戦略計画の旗頭とされている。
ただし、打上げの契約はアリアンスペースと欧州宇宙機関(ESA)との間で交わされている。ESAは欧州の地球観測システム確立支援の一環としてこのプロジェクトの支援をしており、このロケット発注契約の数日前となる5月17日にはESAとCDITの間で打上げ調達支援合意が結ばれている。
高分解能マルチスペクトラル光学衛星である同衛星はスペインの政府系、研究機関、民間がユーザとなるほか、EUの地球観測プログラムであるコペルニクスへの参加も予定されている。同衛星の打上げ時重量は840kgで高度約670Kmの太陽同期軌道に打上げられる。打上げは2020年の第1四半期に行われる予定で、同じ便には仏国立宇宙研究センター(CNES)のTARANIS衛星も同乗する。
ソース:ESA(20/05/2019)、アリアンスペース(20/05/2019)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20190522-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。