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お盆休みゆったりニュース:カメルーン、衛星プログラムを検討中

P190623 satellite eurospace.jpg2019年813日、カメルーンのメディアBougnat.netは、現在カメルーン政府が同国初の衛星Camspaceの打上げを検討していると報じている。


報道内容は以下のようになっている。
プログラムは郵便電気通信省が主導しており、2019年7月中旬に様々な機関から25名の専門家が集まるグループが結成された。ミネット・リボム・リ・リケ ン郵便電気通信大臣によるとグループは衛星の実現性の調査とカメルーンの宇宙政策の策定に取り組んでいる。


具体的には、グループはカメルーン民間航空局(CCAA)の指導のもと衛星打上げに必要な要件と法的枠組み、組織などを検討し、それらをまとめて政府に報告する。それを受け政府は予算割り当て等を決めていくとのこと。


カメルーンに衛星プログラムが持ち上がったのはこれが初めてではない。2015年、エアバスDS社が地球観測衛星および通信衛星のプロジェクトを提案したと報じられたこともあった。もしこのCamspace衛星プログラムが実現すれば、カメルーンはアルジェリア、エジプト、ナイジェリア、南アフリカ、ガーナ、アンゴラ、モロッコ、ルワンダ(予定:2019年9月にHTV-8でISSに)に続きアフリカ大陸では9番目の衛星運用国*となる。

* (フラスペ 注釈)この報道ではこのように書かれているが、アフリカでは他にも衛星プロジェクトを進めている国々の話も聞くのでそちらの方が実現が早い場合は順番は変わってくるだろう。初号機打上げの順番はともあれアフリカ諸国でも農業、漁業などの効率化のためや、森林・砂漠などの環境モニタリング、国境警備、軍事、通信などの目的で衛星サービスの需要が高まっており、続々と宇宙プログラムが増えている。一方国際プロジェクトでは汎アフリカ衛星通信機構が2007年に初号機を打上げている。


アフリカは欧州と地理的にも近く歴史的にも関係が深いので欧州のメーカにとっても有力な市場の1つとなっています。また政府機関同士もやり取りがあります。そのため今後もアフリカの動向についても機会があるごとに伝えていきたいと思います。



ソース:Bougnat.net、カメルーン・アクチュ、Camer.be 他(13/08/2019)

文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)

No:N20190818-01