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JAXA & CNES の合意についてのフランス側の標準報道

P190704 System solaire.jpg2019年6月26日、JAXAと仏国立宇宙研究センター(CNES)は火星衛星探査計画(MMX)とはやぶさ2が持ち帰るサンプル分析についての2件の協力合意に署名した。マクロン仏大統領が来日している機会を利用したもので、署名時には同大統領および安倍首相も臨席した。

この件はJAXA、CNESともプレスリリースで報告しているが、フランス側でも航空宇宙防衛業界専門誌エール・エ・コスモス(A&C)はじめいくつかのメディアで伝えられている。ただしそれは一般大衆向けメディアまでには至らず、関連業界でその分野の情報を扱っている媒体である。この点は、まあ日本と同じである。

報じられたものはCNESのプレスリリースに準じて要点をまとめたもので、特にバイアスがかけられているというものではなかった。ここに上記A&Cの記事を抄訳してみると以下のようになる。

「6月26日、マクロン大統領斧訪日の機会に、フランス・日本太陽系探査合意の次の段階を進めるため、JAXAとCNES間で2つの合意が署名された。1つ目の合意は2024年に打上げ予定のフォボス探査ミッションMMXの準備に関するものである。このミッションにはサンプルリターン実現も含まれている。2017年4月からプロジェクトの実現可能性に関する研究が行われてきたが、これからは具体的なミッション設計を準備していく段階に入る。

2つ目の合意は、2020年12月に予定されているはやぶさ2による小惑星リュウグウのサンプルリターンに関するものである。持ち帰られたサンプルの分析はJAXAのセンターで行われるが、そこでフランスの機器MicrOmegaが利用される。これは宇宙天文物理学研究所(IAS:仏)の開発機器である。

署名式にはルガルCNES総裁、山川JAXA理事長、ヴィダル仏高等教育・研究・イノベーション大臣、柴山文科省大臣も臨席した。」



ソース:A&C、CNES、JAXA(それぞれ27/06/2019)

文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)

No:N20190704-01