posted: 2020/09/27
update: 2020/09/27
2020年9月25日、仏下院の国防・軍委員会の代表団が仏国立宇宙研究センター(CNES)のトゥールーズ宇宙センター(CST)を訪問した。
2019年9月、フランス軍に宇宙司令部(CDE)が発足し、その後宇宙軍の準備が進められてきて、2020年9月上旬には仏航空宇宙軍のロゴも発表され本格稼働に向かった。(フラスペ・ニュース2020年9月12日付「仏航空宇宙軍、新ロゴも出来上がり本格稼働へ」参照)。
そして宇宙司令部(CDE)の多くの業務はCSTで行われるため、今回代表団はCSTを訪問し、CNESの活動や宇宙司令部の進み具合を見て回ることとなった。
宇宙軍の中でのCNESの役割は軍が宇宙でのオペレーションを実施するのに必要な専門性を獲得できるよう支援することである。宇宙軍の活動には宇宙での積極的防衛も含まれている。
一方、CNESは将来の宇宙軍のオペレーションに関する大きな貢献が期待されている。例えば2023年末に打上げ予定の、宇宙から宇宙を監視するシステムの実証機Yodaのプログラムを任されている。
訪問の際代表団は、CST内の衛星とのネットワーク通信を担当するネットワーク・オペレーション・センター(COR)、衛星の軌道コントロールを行う軌道計算オペレーション・センター(COO)、プログラミング・コマンドコントロールセンター(CPCC)、画像クオリティ専門センター(CEQI)、エンジニアリング共有センター(CIC)を見学し、これらセンターがどのような役割を果たし、どのように稼働するかの説明を受けた。
ソース:CNES(25/09/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20200927-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。