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承認終了で確定 : ESA次期長官はオーストリア出身、ESA地球観測本部長のジョセフ・アッシュバッハー(Josef Aschbacher)氏

P20200814 ESA.jpg2020年12月17日、ESA理事会で次期ESA長官にノミネートされていたオーストリア出身のジョゼフ・アッシュバッハー(Josef Aschbacher)氏の承認投票が行われ、同氏の次期ESA長官就任が承認された。

現在のヤン・ヴァーナー長官(ドイツ出身、元DLRドイツ航空宇宙センター長官)の任期は2021年6月30日で終了するので、アッシュバッハー氏は2021年7月1日から長官職を務めることになる。この承認での任期は4年とのこと。

アッシュバッハー氏は現在ESAの地球観測プログラム本部の本部長で、イタリア・ローマ近郊のフラスカティにある欧州地球観測センター(ESRIN:欧州宇宙研究所)の所長でもある。

オーストリアのインスブルック大学で自然科学のマスター、ドクターを取得したアッシュバッハー氏は卒業後同大学で気象学、地球物理学の研究に従事した。そして1990年からESA・ESRINでのキャリアを始める。また1991年から1993年はESAの東南アジア地域代表の補佐役としてバンコクのアジア工科大学院に派遣されている。

1994年から2001年には欧州委員会(EC)の 共同研究センター(JRC)のイスプラ(伊)事務所で仕事をし、宇宙アプリケーション部の科学分野補佐の任までこなすに至った。

2001年にパリのESA本部に戻り、主にEU/ECのコペルニクス・プログラムの調整役に従事し、2006年にはコペルニクス・スペース・オフィスのトップとなって特にECなど外部パートナーと共にコペルニクスの実現に力を注いだ。

2014年、同氏はESRINの計画策定・調整部門の責任者となりESAの地球観測プログラムを管轄すると共に、ESA地球観測本部の計画的で戦略的なプログラム決定に貢献した。そして2016年から現職の地球観測プログラム本部の本部長、ESRINの所長の任に就いている。


ソース:ESA(17/12/2020、Director Josef Aschbacher氏紹介ページ)

文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)

No:N20201217-02