posted: 2020/11/19
update: 2020/11/19
・欧州宇宙資源革新センター(ESRIC)の協力合意
2020年11月18日、欧州宇宙機関(ESA)、ルクセンブルグ宇宙機関(LSA)を管轄するルクセンブルグ経済省のファイヨー大臣、ルクセンブルグ科学技術研究所(LIST)の3者は、欧州宇宙資源革新センター(ESRIC)設立のための戦略的協力合意に署名した。
ESRICは有人あるいはロボティクス探査のための宇宙資源の利用や、将来の宇宙経済のための利用について科学、技術、経済面での国際的な専門センターとなるのを目標としている。
ESRICはLISTの施設内に作られLISTが管理運営する予定。ESAは設備や研究活動への支援を提供するほか、ビジネス・インキュベーターに技術面、ビジネス面のアドバイスも行っていく。
・スウェーデン宇宙公社イギリス支社(SSC UK)に次世代地上コネクティヴィティ設計研究を発注
2020年11月10日、スウェーデン宇宙公社(SSC)は、同社のイギリス支社SSC UKがESAから次世代地上コネクティヴィティの設計研究を受託したと発表している。
目指すものはNewSpaceのCubeSatや小型衛星システムの宇宙から地上へのコネクティヴィティの革新的コンセプトで、新しい技術を利用し、コスト効果も高いものである。これにより現在CubeSatシステムに取り組んでいる組織の市場参入障壁を減らすことができると考えられている。
SSC UKは2019年にファーンボローに設立された。そしてSSC UKは欧州のCubeSatの開発製造企業らと共に地上コネクティヴィティに関するソリューションについて考えてきており、いい設計が提案できるとしている。またこれまでの過程でイギリス宇宙機関(UKSA)の支援も大いに受けてありがたいと話している。
ソース:ルクセンブルグ経済省(18/11/2020)、SSC(10/11/2020、02/05/2019)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20201119-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。